top of page

ライブ音源「ツアー『どこにも行けない』実況録音」リリースのお知らせ

執筆者の写真: bunkeiedison
bunkeiedison
2020年5月10日
読了時間: 6分

サージェントペパーズのオマージュ

100分ほど時間がある人はリンクからぜひ聴いてください 「どこにも行けなくてもどこにでも行ける」ていうテーマの、ライブ音源兼コンセプトアルバム 何十年後か何百年後、昨今のエンタメ事情を研究する学者がこれを聴いて混乱することを望みます


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



今日になって、やっとまともに家から出た。 実に10日ぶりになる。 人生で迎える27回目のゴールデンウィークやったけど、なかなか特異なもんやったな。 3年前なんて、ニューオーリンズまで飛んで音楽にドップリ浸かりまくってたんやで。 同じ期間の話とは思えんね。

ただ、おれは自分の家で過ごすのが至って好きや。 何の苦にもならへん。 特に今年は、スタジオ兼アトリエ兼ホームシアター兼居酒屋の戸建てに引っ越して初めてのゴールデンウィーク。 もしかしたら世間がどうあれ過ごし方は変わらんかったかもしれんな。 酒飲みながら映画見て、ギターさわってひねもすダラダラ、みたいな。 しかし、あまのじゃくな性格なもんで、世間がどうも「どこにも行けない、どこにも行けない」と一辺倒に騒いでるのを見ると、「そんな訳あるかい!」みたいな感じで、何かしらこの時期に合わせたようなもんでも形で残しとこうかな、ていう意欲が湧いた。

いちおう「解放のトラ」なんで、悲観的な民衆は放っとけないからな。

なんつって。

どこにも行けない状況にあるときこそ、どこにでも行くアイディアは浮かぶもんなんよ。


例えば坊さんが瞑想するときも、明るくて賑やかで何でも揃ったイオンモールの中で座禅を組む奴はなかなかおらんやろ。

たいていお堂の、薄暗くてろうそくの火だけが灯った、自分以外に誰もいない、何もない、何も見えない聞こえない場所のほうが、何かを悟ったりするのに向いてるはずや。


何も見えんからありとあらゆる道を見ようとするし、何も聞こえんから何かしらの声を聞こうと五感で探る。


どこに行く選択肢も無いときほど、じゃあどこに行けばオモシロイやろか、とか、どうすればそこに行けるやろか、とか、いろんなアプローチが思いついたりするもんよ。

だれも傷つけずに。



そもそもはもうだいぶ前の話。

3月に久しぶりに人前に出て歌う予定があって、そのためにちゃんと歌える曲目を準備しておこうかと考えてたのが年明けくらいの頃。

自分で作った曲と、他人の曲を半々ずつ選んで18曲にした。

それぐらいの曲数をとりあえずは歌えるようになっとったら困らんやろ、みたいな軽い感じ。


それからは、ちょっとずつ暮らしの中で歌ってれば当日にはできるようになっとるやろ、と思いながら過ごしてた。

お客さんが来てくれたら渡せるように自作のCDも準備しながら。

ところが残念ながらそのイベントも中止になってしまったんで、おれの手元にはCDの案と準備しかけてたレパートリーだけが残った。


CDについては予定通り仕上げるには仕上げたけど、心残りやったのは歌うつもりやった18曲。

この頃の気持ちとかもふまえながら選んでたもんやから、なんかしら記録に残しときたいと思いつつあった。

本来なら人前で歌える予定のものではあったんやし。



そこに、上でも書いたような「どこにも行けない」ムードが乗っかったんで、

もういっそのことライブ盤をでっちあげてやろうか、っていうお得意のナンセンスなもくろみが浮かんできたんやった。

どこにも行かなかったぶん、どこにでも行ったった形で記録にしてやろうと。


幸運にもネットの海には腐るほどの環境音が転がっとる。

多くの人はそれを勉強やオフィスワーク、ひいては睡眠導入のためのBGMに使ってるらしい。

それを今、文字通りの環境音として真っ向から使わせてもらおうと思い立った。

それらは、ほんのちょっと前までは落ち着ける日常の暮らしの音やったはずやけど、今はいちばんどこにも無い音になっておる。

そのことが面白いと思った。


そうしておれのゴールデンウィークは丸ごと録音作業に消費された。

メルカリで買ったアナログミキサーに、ボーカル、ギター、バスドラ、ハーモニカの一発録り。

歌詞を致命的に間違えたりしない限りは録り直しも極力しなかった。

初めの頃はミキサーの音割れするピークがつかめずに何回もやり直したけども。


奇しくも外は快晴の日が多くて、スタジオにしてる小部屋を閉め切って作業してるとアホみたいに暑かった。

汗、したたりおちてたもんな。

一曲録れると「もう今のでええわ!」って思って隣の和室に転がり込んで、そのまま寝る。

起きたら今、何時や?、みたいなのを4日間ほど。


最終日に丸1日かけて、録り終わった18曲に環境音と拍手のSEをつけた。

この作業で、おれは日本で唯一このゴールデンウィークに新幹線でライブをした人間になった。

自粛警察、おれや、捕まえてみい。


そんでジャケット写真を撮って完成。

ほんまにツアーしたくらいハードやったかもなぁ。


以下は曲目と使ったギターと環境音のメモ。

今後の参考にするために残しておく。


(intro - エレベーターの音) 1. 踊ろうマチルダ - yairi - 都会の喧騒 2. Peace - century - 海 3. おの字 - century - 食堂 4. 吸いさし - banjo - 秋の夜長 5. UFO - gretsch - 居酒屋 6. ダンスホール - tele - バーラウンジ 7. ニュータウン - yairi - 郊外の夜 8. SWEET MEMORIES - lucille - 新幹線 9. 20×20 - lucille - 放課後の教室 10. こわれたカナリア - bo - 改札付近 11. シャンプー、リンスー - century - 田舎の夏 12. けだるい二人 - gretsch - 雨の音 13. どんなんになるんかな - banjo - せせらぎ 14. 恋におちて - tele - 空港 15. song to woody - bo - 水中 16. 愛するきみに恩返しを - century - 祭り 17. 愛燦燦 - century - 風の音 18. 燦々 - gretsch - 春


レパートリーは直前になって変えたやつもある。

ラスト1曲とか分かりやすいよな。

愛燦燦を調べてるときにたまたま見かけたのがきっかけ。


あと、カバー曲について言えば、

おれはたいていオリジナルを誰かがカバーしてるのを聴いて、

それをおれがさらにカバーするパターンが多い気がした。

今回も振り返ってみるとカバー曲のほとんどがそうかもしれない。

これはひとえにおれ自身に曲のアレンジ力が無いからやと思うんよな。

他人がアレンジして歌ってるのをみてやっと、「あ、こんなふうに歌ったらカッコいいんや!」って気づく。

その証拠に、おれ自身が直接オリジナルからカバーした曲目は、ほとんど曲調も、下手すりゃキーすら、変わってない。

編曲のセンスがまるで無いのがモロバレで面白いね。

このこと、この音源ができあがって並べて聴き直してるときにやっと自覚したわ。

まぁ自作も他作も歌は歌やし、ええか。


とにかくこれが、この世界史に残りさえしそうなゴールデンウィークの思い出の記録。

「アルバム」ってほんま言い得て妙よな。


あと、これによっておれは最長で100分時間もらってもライブできるようになったとも言える。

タダで歌うので、またいつか、どこでも呼んでください。


このバカみたいな作業を経て、生の拍手をいっそうもらいたくなったんで。




コメント


  • Twitterの社会のアイコン
  • Instagramの社会のアイコン
  • YouTubeの
  • SoundCloudが社会のアイコン
bottom of page